鹿児島の生活 ことり日記

鹿児島在住、犬と猫とおいしいものが好き。

英作家ジョージェット・ヘイヤーにはまる

最近、イギリスの小説家ジョージェット・ヘイヤー(1902~1974)に夢中になってしまい、1~2日に1冊のペースで読んでました。

 ロマンス小説で有名ですが、探偵小説も出してる。

 

そもそもなんでこの人を知ったかというと…

少し前、ヒュー・グラントの出る映画「リライフ」を見に行ったんです。

 

 
映画『Re:LIFE~リライフ~』予告編

 

その中でヒュー・グラントジェーン・オースティン(1775~1817)の小説をバカにするシーンがありまして…

ちなみにヒュー・グラントはオースティン原作の「いつか晴れた日に」に出演してるし、オースティンの代表作「高慢と偏見」をベースにした「ブリジット・ジョーンズの日記」にも出てる。

その彼がオースティンを小馬鹿にする!というのが可笑しくて大笑いしたのですが、映画を見た後、オースティンの小説を読んでみたくなってチャレンジしたんですね。

 

ところが…なんだかページが進まない。

普段、あんまり小説を読まないからかなあ…頭に入ってこないなあ…訳と相性が悪いのかなあ。いろんな出版社からいろんな訳が出てるし、ほかにいい訳のないかなあ…

 

で、調べていたら、「ジェーン・オースティンの再来」と言われるジョージェット・ヘイヤーのことを知ったのでした。

んで、なぜかオースティンを探していたのに、いまやどっぷりヘイヤーにハマるきっかけとなったのはこの「ひと芝居」↓

ひと芝居 (MIRA文庫)

ひと芝居 (MIRA文庫)

 

 

最初は正直、出版社がハーレクインというのにちょっと躊躇。

だって、なんかこう、大昔本屋さんで見かけたハーレクインって、あのペーパーバックの、タイトルと表紙がアレな…レジに持っていくのが気恥ずかしいようなイメージがあったもので…(あ~、ごめんなさい)でも内容紹介を読んでみると、「姉と弟は性別を入れ替え美貌の兄妹としてロンドンの社交界に登場…」ってもう少女マンガ好きなら大好物な設定!

ちょっとシェイクスピアの「十二夜」みたいじゃないですか!双子じゃないけど。

 

また、このヘイヤーは「ヒストリカル・ロマンスの祖」と言われているらしく、ロマンス小説家のほとんどが彼女の作品を愛読し影響を受けているらしい。

なんだろ、日本の少女漫画界におけるモー様(萩尾望都)みたいなポジションなのかなあ?

興味をそそられます。

で、思わずポチって読んでみたら…(Kindle版はこういう時便利ですよね)

 

 面白い!サクサク読める。

会話が洒落てる。キャラクターが魅力的。

そんでもってライトノベルにありがちな心理描写がほとんどない。

 さすがに主人公ヒロインの心理描写は多少あるのですが、相手役の親切な年上の紳士、サー・アントニーについては一切ない。

「眉をあげた」「力強い手が一瞬止まった」…こんな振る舞いを手掛かりに彼のヒロインへの思いを推し量っていくわけですが、これがドキドキする。

姉弟の詐欺師のお父さんもカッコいい。

最後、もつれた糸をすっとほどくように万事解決するさまは爽快です。 

 

他にもこれらの作品がありまして ↓

フレデリカの初恋 MIRA文庫

フレデリカの初恋 MIRA文庫

 

 

 

 

令嬢ヴェネシア (MIRA文庫)

令嬢ヴェネシア (MIRA文庫)

 

 

 

愛の陰影 (MIRA文庫)

愛の陰影 (MIRA文庫)

 

 

 

悪魔公爵の子 (MIRA文庫)

悪魔公爵の子 (MIRA文庫)

 

 

 

素晴らしきソフィー (MIRA文庫)

素晴らしきソフィー (MIRA文庫)

 

 

 

公爵シルヴェスターの憂い (MIRA文庫)

公爵シルヴェスターの憂い (MIRA文庫)

 

 

 

入れ替わった双子 (マグノリアロマンス)

入れ替わった双子 (マグノリアロマンス)

 

 

 内容紹介を見ると分かるんですが、双子の入れ替わりや男装女子、悪魔公爵、放蕩者の男爵、清らかな令嬢、後見人、女相続人…と少女マンガ好きが飛びつきそうなワードが一杯。

これ、50~90年くらい前の作品なんですよね。

なのにまったく古い感じがしない。

 

上記のうち何冊かには現代の人気ロマンス小説家が、まえがきをかいているのですが、みんな熱い!

 

この本は大いなる喜びであり、本と同じ重さの黄金よりも価値があります。

ー「ひと芝居」ー

生まれてこのかた、いったい何度読んだことか。今度で百回目くらいにはなるでしょう。

-「素晴らしきソフィー」-

もしあなたがまだジョージェット・ヘイヤーを一冊も読んだことがないのなら、魅了される覚悟をしてください。-「悪魔公爵の子」-

ヘイヤーの影響力はいまも続いていますし、これからもずっと続くでしょう。

-「愛の陰影」-

 

なんかもう、好きで好きで尊敬しまくっている感じが伝わってきます。

 

どれもそれぞれに面白いのですが、私が特に気に入っていて読み返しているのは「令嬢ヴェネシア」と「フレデリカの初恋」。

勝手に舞台を日本にしてドラマにするとしたら…と頭の中でキャスティングして楽しんでます。

ヴェネシアは満島ひかりでダマレル卿は伊藤英明がいいな、とかフレデリカは杏でアルヴァストーク玉山鉄二がいいかもなんてね。

ああ、やっぱり「素晴らしきソフィー」も捨てがたい。

チャールズは東出昌大で。

融通のきかない感じを上手く出してくれそう。

 

ロマンス小説は古本屋まで探してすべて揃えたので、こんどはこの人の探偵小説も読んでみようかな。

 

そして、おっと忘れちゃいけないオースティン。

アマゾンでBBCドラマの廉価版を見つけたので ↓

 

高慢と偏見[Blu-Ray]

高慢と偏見[Blu-Ray]

 

 

ドラマを見てから小説にチャレンジすることにしました。

これなら映画版より長くて詳しいので、小説にも入りやすいかも。

もうすぐ母の日なので、実家に持って行って母と一緒に観ようかな~と計画中です。「ブリジット・ジョーンズの日記」も大好きだったので、コリン・ファースが主人公の相手役と知ったら大喜びなんじゃないかな。

楽しみです~。